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映画『MMRワクチン告発』(原題Vaxxed)への見解

NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会は、この度、アンドリュー・ウェイクフィールド(A.Wakefield)が監督した映画『MMRワクチン告発』の上映に対し強い懸念を表明します。

 

MMRワクチンが自閉症を引き起こす」というウェイクフィールドの論文*は多くの研究者の追試により科学的に完全に否定されています。しかし、この誤った主張や無責任な報道によって、不安を感じた保護者の中にはワクチン接種を見合わせる人が出てきました。

その結果、欧米ではMMRワクチンの接種率が下がり、麻しん再流行を引き起こしています。また、このような情報はその真偽を確認することなくSNS等で無責任に拡散されやすいため、ひとたび低下した接種率が元に水準にまでに戻るのに時間がかかり、長期にわたって子どもたちの健康が損なわれています。

このような嘘・偽りで塗り固められたような映画を上映することは、欧米と同様の社会的混乱を引き起こす危険性があり、公衆衛生上看過できない問題です。表現の自由は尊重されるべきですが、このような無責任な行為は、医学的にも社会的にも、決して許されることではありません。

よって、当会は映画配給会社であるユナイテッドピープル株式会社に対し『MMRワクチン告発』の一切の上映中止を強く求めます。

 

117日、ユナイテッドピープル株式会社のホームページで、劇場公開中止の発表がありました。しかし、公開中止の理由を説明する責務を果たすためとして1112日の上映会は実施が予定されています。映画配給会社が、映画監督の主張に重大な矛盾あることに気付いたとして劇場公開を中止にしたのであれば、1112日の上映会を実施すべきではないと考えます。ネット社会の現代において、1度限りであっても参加者の拡散力は大きく、社会的な影響は計り知れません。

「情報を鵜呑みにせずに『ひょっとしたらこれは正しい情報ではないかもしれない』と毎回考え、多くの情報を集めなければならないことは、大変な時間と労力がかかりますが、特に命に関わることについては、慎重であるべきに思います。」この配給会社の代表の発言が真意であるならば、一切の上映機会を放棄することこそが、映画というメディアを扱う者の責務ではないでしょうか。

 

*ウェイクフィールドとその論文について

アンドリュー・ウェイクフィールドは1998年科学誌『ランセット』に、「MMRワクチンで自閉症になる」という論文を発表しました。その後、この論文におけるデータねつ造の不正が発覚し、多くの科学者の正当な研究によってウェイクフィールドの主張は完全に否定されました。その結果、ウェイクフィールド論文はランセット誌側から掲載を撤回されました。

また、論文発表に先立って、ウェイクフィールドは「単独型」麻疹ワクチンの特許を申請していました。同ワクチンが使用されるようになれば、ウェイクフィールドには莫大な利益を得ることも明らかにされ、利益相反にも抵触する行為をしていたわけです。さらには、「MMRワクチン接種後の健康被害」訴訟を担当した弁護士とウェイクフィールドの間で多額の金銭授受があったことや、子どもに対する倫理的に許されない侵襲的検査を行ったことなども明らかにされました。これらの事実の多くは、ジャーナリストの調査で明らかにされました。

2010年に英国政府は、ウェイクフィールドに対して、その論文不正および利益相反行為を理由に、英国での医師免許剥奪という厳罰を下しました。英国で仕事のできなくなったウェイクフィールドは、渡米してこの映画制作に携わりました。そうして世界中の子どもたちを危険に曝すという愚挙を続けています。       以上

2018119

NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会

 

理事長 菅谷 明則

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