NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会では、未接種の乳児を百日せきから守るために「入学前の三種混合ワクチン」の接種を呼び掛けています。
●重症化リスクの高い乳児期早期の百日せき患者はほとんど減っていない
百日咳は四種混合ワクチンで予防します。生後3か月から開始し、生後5か月には、多くが初回の3回接種を完了しています。その結果、生後6-11カ月の百日せき患者はこの10年で減少しています。
しかし、生後5か月までの新生児・乳児の患者報告数はわずかな減少となっています。5か月までの感染予防は、本人への予防接種以上に両親や兄弟がうつさないことが重要となります。
●就学前の免疫力が低下、学齢期の百日せきが増加
百日せきは、学齢期(5-9歳、10-14歳)の患者割合が増加しています。百日せきに対する免疫力は、初回3回と1歳の追加接種で上昇しますが、その後低下し、5~6歳では30%以下となります。
学齢期には、抗体保有率が上昇しますが、これは自然感染によるものと考えられます。最近では、小中学校や大学での集団感染がおこり、しばしば地域的な流行があります。地域の流行が未接種の乳児の感染につながれば、命に関わる重大な問題です。
WHOの百日咳ワクチン専門家会議は、初回免疫3回と1歳代で追加免疫をおこない、さらに就学前の追加接種を推奨しています。
●当会では、ポスターを作成し、「入学前の三種混合ワクチン」を推奨してます。
※医療関係者の方へ ポスターに関するお問い合わせは事務局 info@know-vpd.jp までお願いします