現在、小児の新型コロナウイルス感染症を予防するワクチンは、mRNAの「スパイクバックス(モデルナ)」、「コミナティ(ファイザー)」、「ダイチロナ(第一三共)」と不活化ワクチンの「ヌバキソビッド(武田)」の4種類があります。
2024年3月までは、特例臨時接種として公費(無料)で接種できましたが、現在は自費(任意接種)です。
新型コロナワクチンの対象年齢は、生後6か月以上です。10月から接種します。生後6か月から4歳まではワクチンの種類によって接種スケジュールが異なります。
初回接種では、途中で年齢区分が変わっても、1回目と同じ種類のワクチンを接種します。追加接種では、接種時点での年齢区分のワクチンを接種します。
対象年齢(1回目の接種時) | ワクチン名 | 接種スケジュール |
生後6か月~4歳 | コミナティ(ファイザー):有効成分を12歳以上の10分の1に減量 | 1回目の3週間後に2回目、2回目の8週間後に3回目) |
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スパイクバックス(モデルナ):有効成分を12歳以上の2分の1に減量 | 4週間の間隔をあけて2回 | |
5~11歳 | コミナティ(ファイザー):有効成分を12歳以上の3分の1に減量 スパイクバックス(モデルナ):有効成分を12歳以上の2分の1に減量 |
4週間の間隔をあけて2回 |
6歳以上12歳未満 | ヌバキソビッド(武田) | 3週間の間隔をあけて2回 |
12歳以上 | コミナティ(ファイザー) スパイクバックス(モデルナ) ダイチロナ(第一三共) ヌバキソビッド(武田) |
4週間の間隔をあけて2回 |
対象年齢 | ワクチン名 | 接種スケジュール |
生後6か月~4歳 | コミナティ(ファイザー):有効成分を12歳以上の10分の1に減量 | 前回接種から3か月以上あけて接種 |
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5~11歳 | コミナティ(ファイザー):有効成分を12歳以上の3分の1に減量 スパイクバックス(モデルナ):有効成分を12歳以上の2分の1に減量 | 前回接種から3か月以上あけて接種 |
12歳以上 | コミナティ(ファイザー) スパイクバックス(モデルナ) ダイチロナ(第一三共) | 前回接種から3か月以上あけて接種 | ヌバキソビッド(武田) | 前回接種から6か月以上あけて接種 |
生後6か月以上で接種できます。
新型コロナウイルス感染症は、子どもの重症化や死亡、後遺症のリスクがある重大なVPD(ワクチンで防げる病気)です。小児期のうちに免疫を獲得して新型コロナウイルスから日常を守るベースをつくるためにも、ワクチン接種をお勧めします。
毎年、流行するウイルスの型にあわせてワクチンがつくられる予定です。毎年接種しましょう。
多くの小児科では10月前半から接種を開始します。インフルエンザとの同時接種ができます。予約方法などがほかのワクチンと異なる場合もありますので、あらかじめ問い合わせをしておきましょう。
新型コロナワクチンを3~4週間隔で2回接種し1~2週間経つと体内に免疫がつくられ、新型コロナウイルス感染症に対する予防効果が高まります。ひとたび免疫を獲得しておけば、ワクチンの効果が低下しても追加接種によって迅速に効果を高めることができます。
接種後に、接種部位の痛みや疲労、発熱、頭痛等、様々な症状が現れることがありますが、ほとんどが軽く数日で回復しています。
日本における心筋炎・心膜炎については、ほかの年代よりも10~20代、女性よりも男性、ファイザーよりもモデルナのワクチン接種後の報告頻度が高くなっています*。いずれも軽症の場合が多く、ワクチン接種後の副反応よりも感染後の心筋炎・心膜炎の発症の方が発症頻度がはるかに高いことがわかっています。ワクチン接種のメリットの方が大きいと考えられますので、接種をお勧めします。
*2023年11月21日閲覧:https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/uploads/0079_231027.pdf思春期年代では、接種に対する強い不安や恐怖などのストレスが「予防接種ストレス関連反応(Immunization Stress-Related Responses:ISRR)」を引き起こすことがあります。
ISRRがおこりやすい人 | 10歳代、失神経験者、以前の注射後にいやな経験をした人、血液や注射やけがに対する恐怖心が強い人、不安障害や発達障害のある人 など |
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接種に対して不安や迷いがあるときには、かかりつけ医などに相談して、適切な時期に接種をするようにしてください。
(2024年9月更新)