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子どものかかりつけ医に関するQ&A

2024年9月更新
かかりつけ医が同時接種に応じてくれません。どうしたらよいですか。
残念ながら、少し前までわが国では同時接種の習慣がなかったので、絶対に同時接種は行わないという医師もいます。保護者の方に説明するのが大変だからという理由でしない医師もいます。そのほかにも理由があるかも知れませんが、これは困ったことです。
同時接種は、お子さんをVPD(ワクチンで防げる病気)から守るには不可欠です。医師に同時接種で受けたいと伝えてみてください。それでもだめなら、同時接種をしている医師を探すしかありません。
 
 
同時接種のクリニックと1本ずつのクリニック、それぞれのメリットを教えてください。
0歳のときに受けるワクチンはB型肝炎、ロタウイルス、小児用肺炎球菌、五種混合、BCGで、接種回数は15回以上です。これらを生後2か月から受け始めます。接種スケジュールにもルールがあり、赤ちゃんの体調や保護者の方の都合などを考えると予定通りに受けることは思いのほか大変です。スケジュール通りに受けないと十分な効果がなかったり、ワクチンを受ける前にその病気にかかってしまったりします。
同時接種ができるクリニックの最大のメリットは、必要な病気の免疫を早期に得られることです。受診回数が減れば、保護者の方の負担を減らすことにもなります。
一方で1本ずつ受けることに、医学的なメリットは見つかりません。複数のワクチンを同時に受けても副反応がおこりやすくなるわけではありませんし、予防効果が高まるわけでもないからです。
かかりつけ医選びの際には、ぜひ同時接種をチェックポイントの一つにしてください。
 
 
予防接種だけ、かかりつけ医ではないクリニックで受けてもよいのでしょうか。
かかりつけ医は、赤ちゃんの具合が悪い時だけでなく、健診や予防接種などの普段の様子を知ったうえで、診断や発育発達のサポートをしています。
予防接種をほかの医師から受けたい理由はなんでしょうか。おすすめは、診療も予防接種も同じ医師にかかることですが、お住まいの自治体と異なるかかりつけ医のために定期接種が受けられない場合などは仕方がないですね。(定期予防接種の相互乗り入れ制度が利用できれる地域ならかかりつけ医でも受けられます。)
かかりつけ医を変えたい理由が予防接種の方針の違いなどであれば、具体的に相談してみてはいかがでしょうか。コミュニケーションをとることで、解決する場合もあります。まずは話してみて、最終的には納得できるかかりつけ医を選んでください。
 
 
初めての予防接種を受けるのですが、おすすめの時間帯はありますか。
医療機関で予防接種の時間帯を設けていたらその時間帯に、指定していないのであれば診察時間の終了間際は避け、午前中など早めの時間で受けるようにしましょう。そうすれば接種後に気になることをその日のうちに問い合わせることもできますよ。
同じような理由で、離乳食での新しい食材を試すのも、小児科で受診ができる時が安心です。万一、食べ物によってアナフィラキシーショックが起きても、対応できるようにするためです。
皮膚症状・・・じんましん、赤み、かゆみなど
呼吸器症状・・・くしゃみ、せき、ぜいぜい、息苦しさなど
粘膜症状・・・目のかゆみやむくみ、くちびるの腫れなど
消化器症状・・・腹痛や嘔吐など
循環器症状・・・血圧低下など
このような症状がおこったら、かかりつけ医に電話をしてすぐに受診しましょう。
 
【関連ページ】ワクチンの安全性
 
かかりつけ医探しのポイントを教えてください。
産院を退院して赤ちゃん中心の生活が始まったばかりで「かかりつけ医探しは、まだまだ先のこと」と思っているママもいるかもしれません。「ワクチンデビューは、生後2か月の誕生日」というように、予防接種は生後2か月になった日から始めるのがおすすめです。妊娠したら先輩ママにリサーチして候補をピックアップ、出生届を提出したら本格的にかかりつけ医を選びましょう。
かかりつけ医は、子どものすべてを診ることが専門の小児科医が理想的です。小児医療の豊富な知識と経験に基づいて、病気の治療だけでなく健診や予防接種、発育発達に関する相談にも応じてくれます。
おすすめは、母子健康手帳を確認して予防接種を積極的にサポートしてくれる小児科です。普段の様子を知っている小児科なら、赤ちゃんの体調を総合的に診療できます。
 
 
かかりつけ医さがしは、いつごろ始めるのがよいですか。
赤ちゃんが誕生すると、お七夜(命名)、お宮参り、お食い初めなど行事が続きます。はるか昔から子どもの成長を願って行われてきた行事です。科学が進歩した今の時代、子どもの健やかな成長を願って行うのがワクチンです。
生後2か月からワクチン接種を始めるためには、生後2か月になる前にかかりつけの小児科に問い合わせて予約をしなければなりません。妊娠中から先輩ママにきいたり、実際に小児科まで行ってみたりと事前にリサーチをしておくとあわてないで済みますよ。
出生届を提出したら、かかりつけの小児科探しを始めましょう。電話だけでなく実際に窓口に行ってみると安心です。
 
 
予防接種をかかりつけの小児科で受けるのはなぜですか。
予防接種は、お子さんのふだんの様子を知っているかかりつけの小児科医で受けることをおすすめします。アレルギーや持病のあるお子さんはもちろん、健康なお子さんでも同じです。仮に病気をして予防接種が予定通りにいかなかったり、接種したあとでお子さんの様子が変わったりしても、いちばん頼りになるのがかかりつけの小児科医です。
お子さんが誕生したらさっそく自宅から無理なく通える小児科を探して、かかりつけ医をみつけておくことが大切です。1か月健診が終わったら、生後2か月になる前に小児科に問い合わせの連絡をしてみると良いでしょう。かかりつけの小児科は、母子健康手帳をもとに予防接種のスケジュールなどの相談にのってくれるところがおすすめです。早めに予防接種の準備をはじめて小児科医にみてもらっておけば、万一、健診で見つからなかった病気や健診後に発症した病気についても遅れずに発見できます。