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みんなのワクチン相談室
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思春期や成人のワクチンやVPDに関するQ&A

2024年9月更新
大人の風しんは軽く済むと聞きました。それでもワクチンを受けたほうがよいですか。
大人の風しんは子どもに比べて発熱や発しんの期間が長く、関節痛がひどい傾向があり、決して軽く済むわけではありません。2019年からMRワクチンの5期の定期接種が始まりました。それは妊娠中の女性の風疹を防ぎ、おなかの赤ちゃんを障害から守るためです。風疹第5期定期接種対象の昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性は、積極的にMRワクチンを受けてください。
2019年から始まったMRワクチンの5期の定期接種は、妊娠中の女性の風疹を防ぎ、おなかの赤ちゃんを障害から守るためです。風疹第5期定期接種対象の昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性は、積極的に抗体検査を受けてください。2025年3月を過ぎるとクーポンが使えなくなりますので、検査を受けてない人はお急ぎください。
私たちの周りには、ワクチン接種前の乳幼児、妊婦、高齢者、病気などのためにワクチンを受けられない人が多くいます。このような人たちをVPD(ワクチンで防げる病気)から守るには、社会全体で病気を流行させないことが大切です。かかっても軽く済む病気でも、人に移さないためにワクチンを受ける必要があることをご理解ください。
 
大人の予防接種の管理はどうすればよいですか。
日本ではワクチンの接種記録は母子健康手帳にしか記載してありません。接種した医療機関には記録を残す義務がありませんのでカルテに記録していない医療機関もあります。
大人になったら、自分の母子手帳は自分で管理しましょう。その際に今までの接種歴を確認してください。成人後にワクチン接種をした場合は、医療機関から接種記録をもらって母子健康手帳と一緒に保存してください。記録がなければ「接種なし」と同じです。
お子さんの母子手帳は、お子さんが実家をでる時、あるいは成人を迎えたら、お子さん本人が管理するようにしてください。あわせてワクチン接種の大事さも伝えてください。
 
子どもが受けているワクチンは、大人も受けたほうが良いですか。
大人も免疫が十分でなければ、VPD(ワクチンで防げる病気)にかかってしまいます。その病気にかかったことがあるか、予防接種をうけたことがあるかを確認しましょう。
ただし、インフルエンザなどのように、一度かかったことがあっても何度もかかる感染症もありますし、ワクチン接種から年月が経っていると予防効果が残っていないこともあります。一番あいまいなのは、「たしか、かかったと思う」「ワクチンを受けたはず」という親御さんの記憶です。母子健康手帳などに記録がなければ「接種歴なし」と考えておくほうがよいでしょう。
特に大人の麻しんや風しんは自分の症状だけでなく、妊婦さんへの感染を防がなければなりません。MRワクチンの定期接種の対象にならない年代も含めて、接種しましょう。
 
 【関連ページ】オトナのVPD
 
小学生や中高生などが受けたほうが良いワクチンはありますか。
今の乳幼児が定期接種で受けているワクチンの中には、以前は任意接種だったために接種率が低く、学校でしばしば流行するVPD(ワクチンで防げる病気)があります。
水痘(みずぼうそう)やおたふくかぜは、小学校でもしばしば流行します。小学生以上でかかると重症化が心配ですのでワクチンを2回接種しましょう。百日せきは赤ちゃんにうつすと重症化しやすいため、二種混合ワクチン(定期接種)を三種混合(任意接種)に変更したり、小学校入学前後で三種混合ワクチンを1回追加して接種することをおすすめしています。
学生になったら、HPVワクチン(小6~高1女子は定期接種)やB型肝炎ワクチン(任意接種)などもかかりつけ医と相談するとよいでしょう。HPVワクチンは、自治体からお知らせがなかった年代がありますので、母子健康手帳を確認して未接種の場合はできるだけ早く受けるようにしましょう。2025年3月までは定期接種で無料で受けられます。
MRワクチンの2回接種も念のため確認してください。
 
 【関連ページ】予防接種スケジュール
 
海外出張のとき予防接種はどうしたらよいですか。
日本ではほとんど患者がいないVPD(ワクチンで防げる病気)でも、世界の国々に行けば感染する可能性があります。
例えば日本脳炎は、現在は日本国内での患者の発生は年間10人以下ですが、フィリピンからインドにかけての東南アジア地域では常に流行しています。A型肝炎は日本での発症例は以前に比べて減りましたが、東南アジアなどの国では、依然として多くの患者が発生しています。麻しんの多くは、東南アジアなどからの旅行者によって持ち込まれています。
必要なワクチンは、渡航先の国々の状況によって異なります。渡航前に接種期間を十分に確保できるよう、できるだけ早めに医師に相談し、渡航外来など専門の医療機関を紹介してもらいましょう。
なお、渡航先の感染症の状況や必要な予防接種に関する情報は、厚生労働省検疫所 が便利です。これから渡航される方は参考にしてください。