今後の任意接種ワクチンの定期接種化の流れ
前回、厚労省として6種類(子ども用としてはヒブ、肺炎球菌、HPV、水痘、おたふくかぜ、B型肝炎ワクチンの6種類ですが、成人用肺炎球菌ワクチンを含めると7種類です。)のワクチンの定期接種化を考えているとお伝えしました。その後5月23日に第22回の厚労省予防接種部会が開催されました。その際に基本的に7種類のワクチンの定期接種化の方針は変わらないが、当面ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、HPVワクチン(ヒトパピローマウイルス:通称子宮頸がん予防ワクチン)の3種類の定期接種化を優先して進めるとの見解が示されました。これは、現在も特別交付金制度で行われている3ワクチンです。
これに対して反対意見が続出しており、日本医師会も「3種類だけではだめで、7種類すべてを入れるべき」との反対意見を出しました。当然のことながらNPO法人 VPDを知って、子どもを守ろうの会としても同じ意見ですので、マスコミや医療情報のサイトを通じそのことを強く伝えてきました。
基本的には予算の問題であることは十分理解できます。しかし、日本のいろいろな体制は曲がりなりにも世界標準の範囲に収まりますが、この予防接種体制は世界標準から大きく遅れ、未だにVPD の被害が続いています。ですから定期接種化にむけての予算は最優先すべきだと考えています。遅れれば遅れるほど子どもの防げる命と健康が損なわれるのです。
子どもは日本の未来です。VPDの会としましても一層努力いたしますが、このメッセージをご覧の皆様方もぜひ、子どもたちのために「すべての任意接種ワクチンの定期接種化の早期実現」に向けて、いろいろなところに働きかけて頂けましたら幸いです。