◆0歳の予防接種は低下に歯止めがかかるが、BCGは大きく落ち込む
0歳の予防接種の接種率は、定期接種の小児用肺炎球菌初回、任意接種のロタウイルスワクチン初回ともに同様な傾向がみられました。これらのワクチンの接種時期が1月~3月の11月生まれから低下し始めました。その後はやや回復傾向となっています。
0歳ワクチンでもBCGは大幅な低下となっており、標準的な接種時期(5~8か月齢)が2月~6月にあたる9月生まれの接種率は50%を下回っており、コロナ前の6割程度まで落ち込んでいます。理由としては、集団接種の延期や大人のBCGワクチン接種による供給不足が考えられます。※BCGの接種率を8か月齢時点に改変(2020/8/6)
◆1歳のワクチンは接種率低下が進む
1歳の予防接種の接種率は、定期接種のMRワクチンの初回、任意接種のおたふくかぜワクチンの初回とも同様の結果がみられました。接種時期が12月~3月の12月生まれから低下が始まり、月ごとに接種率の落ち込みが大きくなっています。
「予防接種スケジューラー」アプリでは、コロナ前の接種率がMRワクチンで約70~80%、おたふくかぜワクチンで約50~60%であり、3月生まれではどちらもコロナ前の6割程度になっています。
◆延期した予防接種のキャッチアップを忘れずに
~VPDの会が自治体向けに「予防接種スケジュール」資材を無料提供~
小児の予防接種は、感染リスクとワクチンの効果、接種の安全性を考慮して接種スケジュールが決められています。スケジュールがずれると、ワクチンを受ける前にVPDにかかってしまうリスクが高まります。
VPDの会では、延期した予防接種を忘れずに受け、子どもたちをVPDから守るために、8月から「予防接種スケジュール」リーフレットを自治体に無料で提供いたします。
【自治体の予防接種ご担当者のみなさま】
自治体の”予防接種ご担当者”あてに8月半ばに資材提供のご案内を郵送します。この機会にリーフレットを活用して積極的な接種勧奨をお願いいたします。
2020年7月16日
NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会