毎年世界中で流行しているインフルエンザはA香港型、Aソ連型、B型の3種類です。昨シーズンの流行は山が小さかったですが、主にAソ連型が流行しました。一昨年はB型の割合が高かった。年によって流行のパターンは変わりますが、ひとつの型だけが流行するということではありません。どの型が優位かはわかりませんが、新型インフルエンザが出現しない限り、今年
もこの3つの型のインフルエンザが流行すると言えます。現在使われているインフルエンザワクチンにはこれら3種類のウイルスに対して免疫を作る抗原が含まれています。つまり、3種混合ワクチンなのです。
でも、型が違っていてワクチンが効かなかったと言う話も聞きますね。インフルエンザウィルスは常に小さな変異を繰り返していて、例えばA香港型でも流行の始まりと終わり頃では大枠はA香港型で同じですが微妙に違った型に変わっています。この変化が大きいとワクチンの効力が少なくなるのです。
毎年その変異した株のうちどの株が流行するかを予測してワクチンが作られます。今年のワクチンはA香港型はウルグアイ株、Aソ連型はブリスベン株、B型はフロリダ株です。株の名前はウイルスが採取された地名です。 (片岡 正)
インフルエンザワクチンについては「インフルエンザワクチン」をご覧ください。