お友達に教えるサイトマップお問い合せ
KNOW!VPD HOME
 
子供のVPD

破傷風(はしょうふう)

どんな病気?

破傷風菌が傷口から入って体の中で増え、筋肉をけいれんさせる破傷風菌毒素を大量に出すためにおこる重いVPDです。深い傷だけでなく、ガーデニングなどでできる小さな傷でもおこります。人から人へうつる病気ではありません。40歳以上では、年間100名以上がかかっています。これは当時、ワクチンを受けていなかったためです(破傷風ワクチンが法定接種で受けられるようになったのは1968年10月15日以降)。40歳以下の人も、多くが子どもの頃に三種混合(DPT)ワクチンを受けていますが、抗体が少なくなっていますので、米国と同様に追加接種が望まれます。

症状や経過

けがをしてしばらくしてから、顔の筋肉を動かしにくい、笑ったように引きつった顔になるなどの症状が出ます。だんだんと口が開けにくくなり、その後全身の筋肉がいっせいに縮んでけいれんがおこります。おなかの筋肉も背中の筋肉もいっせいにけいれんするので、最終的には後弓反張と言ってまるでフィギュアスケートのイナバウアー(正確にはレイバックイナバウアー)のような姿勢になります。意識は侵されないので、たいへん痛く苦しい状態です。当然、現在の医学でも亡くなるケースがあります。この時期を乗り切ると元通りになります。しかし免疫はできないので、何度もかかる人もいます。

重症になると...

背骨などが折れることもあります。また、呼吸ができなくなって、亡くなる人も毎年10人以上います。合併症がなくても極めて重い病気です。

予防は?

五種混合クチン(定期接種・不活化ワクチン)で予防します。
生後2か月から4週間隔で3回受けると予防効果が高くなります。B型肝炎、ロタウイルス、小児用肺炎球菌と同時接種で受けることをおすすめします。

五種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチンは、従来の四種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)ワクチンとヒブワクチンを混合したワクチンで、2024年4月から定期接種となりました。2024年3月までに四種混合ワクチンを接種していたら、残りの必要回数も原則として四種混合ワクチンを接種しますが、五種混合ワクチンに変更しても間違い接種ではありません。

11歳になったら、ジフテリアと破傷風の二種混合(DT)ワクチンを受けましょう。

(2024年4月更新)