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ワクチンについて

もしワクチンを接種しなかったら・・・?

子どもの健康への影響

VPDにかかると、重い後遺症が残ったり、命がおびやかされることがあります。まさかと思われるかもしれませんが、麻しん(はしか)やおたふくかぜのようによく知られた病気でも、重い後遺症が残ったり、命を落としたりすることもあるのです。

次にあげるケースは、小児科医として実際に体験したことをもとに書かれています。決して特殊な例ではありません。ワクチンを接種しないと誰にでも起こり得るということを、知っていただきたいと思います。

日常生活への影響

子どもがVPDにかかると、病院や診療所に通院や入院することになり、保育所や幼稚園、学校などを長期間休むことになって、とても大変ですね。
また、かかった本人だけでなく、保護者や家族の方々の日常生活にも、さまざまな影響が出ます。肉体的にも、精神的にも、また、経済的にも大きな負担がかかってしまいます。

保護者や家族の日常生活への影響は…?
  1. 通院の場合は、家庭での看護のために、仕事・育児・家事・学業などに影響します。
  2. その埋め合わせを同僚や家族などが行わなければなりません。
  3. 共働き家庭では、どちらかが仕事を休まなければなりません。
  4. 入院の場合は、病院での付き添いのために、生活により大きな影響が出ます。
  5. 治るまでは、公共交通機関を利用することは控えなければいけません。
  6. 重症になれば、さらに長期間、影響することになります。
  7. ワクチンさえ受けていたら・・・という精神的なストレスも残ります。
  8. 兄弟姉妹にうつると、さらに影響が出ます。
  9. お友だちにうつしてしまい、重症になったら、取り返しがつきません。
  10. 上記の1〜5の理由で、出費(「間接医療費」といいます)が大変増えます。

赤ちゃんへの影響

妊娠中の女性がVPDに感染すると、赤ちゃんに重大な影響が出ることがあります。たとえば、風しんは、普通の経過では軽い病気と考えられていますが、妊娠5か月までの女性がかかると、へその緒を通じておなかの赤ちゃんが風しんに感染することがあります。妊娠初期であればあるほど影響が出やすく、生まれつき目が見えなかったり、耳が聞こえなかったり、心臓の壁に穴が開いているなどの障害を残すことが知られています。これらの症状は、「先天性風しん症候群(CRS)」と呼ばれています。
2012年~2013年には風しんが大流行し、20代~30代の大人がかかるケースが多くみられました。先天性風しん症候群(CRS)の被害を出さないためには、男女を問わず予防接種をうけることが大切です。妊娠中は風しんワクチンを受けられませんので、女性の場合は妊娠前に接種をしなければなりません。家庭だけでなく職場で感染することもありますので、大人も子どもも、男性も女性も、抗体が確実にある人を除いて全員がMRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)を接種しましょう。

ワクチンのなかった昔にもどったら…?

もしワクチンを接種しなかったら、ワクチンがなかった200年前と同じですよね。200年前のようにみんながかかったら、どうなるのでしょう?医学が進歩したから治療すれば平気だと思うかもしれません。でも、現在の最新医学をもってしても、VPDにかかってしまうと、根本的な治療法がないのです。そのために、今でも毎年、子どももおとなも多くの人が、亡くなったり後遺症を残したりしているのです。